8枚玉とズミルックス 2つの35mmレンズをライカMで

L1004892.jpg
LEICA M Summicron 35mmF2(8-elements)
ISO1600 F4 1/250

最新型デジタルライカにつけると
たいていのレンズは良く写ります。

50年前のレンズなのにやけにスッキリしてたり。

オールドレンズらしさが漂白されて
しまうのです。ちょっと困っちゃう。

P3290051.jpg

8枚玉ズミクロンと初代ズミルックス。
いずれも大人気のレンズです。

最近の高騰ぶりは凄まじい。
特にズミルックスは異常。

ebayだと美品レンズは1万ドルを超えてます。
100万円だぜい?誰が買うんだよコレ・・・。

DSC_1098_20140326181439e5b.jpg

魅力の源はどこにあるのか?
性能ではないことは確か(笑)

色んな本に書いてあるけど、色々弱点が
多いレンズなのです。

ronf28.jpg

ちょっとテストしてみました。
林の中のOM-Dがモデル。


各レンズの解像力


まずはズミルックスを試してみた。

中央部切り出し
summilux比較 中心
クリックで等倍になります。

開放はかなり甘いわけですが、今まで
使ってきた感じからすると

「あれ?結構写ってんじゃねーか」なんて。

これ、デジタルマジックなのよね。

フィルムだといかんなく実力を発揮します(汗)。
強烈なモヤモヤぼわぼわ・・・。

一方、8枚玉ズミクロンはどうか。

中央部切り出し
summicron比較 中心
クリックで拡大

通説では

「開放は甘くてヌケが悪い」

そういう事になってる。

だけど、実際にデジタルライカで使うと
とっても良く写ります。かなりイイ。

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8枚玉 絞り開放

等倍
L1004482_20140327145213089.jpg

フィルムだとかなり甘いわけですが
デジタルだと「ほんのりソフト」に。

品のある柔らかさとでもいいますか。
これはヤミツキになりますな。

L1004548_20140327145215412.jpg
8枚玉 絞り開放

8枚玉=絞って使うべきレンズ、と聞いて
いましたが、開放も案外いけると。

デジタルライカ恐るべし。


周辺画質のはなし


「暴れん坊」のイメージが強いズミルックス。
「優等生」の8枚玉。

一般的にはそういう評価らしいのですが果たして。

両レンズのF2.0からF4まで並べてみました。

summi比較隅F2
summi比較隅F28
summi比較隅F40

意外に差が無いんですね。

むしろ、8枚玉よりズミルックスの方が
早い段階で落ち着いていくような印象です。

なんか口惜しくて何度も試したけど(爆)
それでも、今回は差が出ませんでした。


ゴーストとフレアはオールドレンズの花


開放での強烈なフレア/ゴーストは
ズミルックスの代名詞。

でも8枚玉も負けてません。
僕のだけかもしれないけど。

frair2500.jpg
クリックすると2500x1500に拡大。

いやあ、両レンズともすごい。
ズミルックスなんて虹が出る(爆)

現代レンズじゃ絶対味わえない。
オモシロい。何度でも虹を見たくなる。

絞ると、イッキに解消していくズミルックス。
対して8枚玉はあまり良くならない。

いずれにせよ、注意が必要ですけど
デジタルならさほど、問題になりません。

撮影時にリアルタイムでわかるので対処可能です。
これ、フィルムだと困るだろうなあ。

現像から上がってきてビックリ、という。


使いやすいのは・・・


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8枚玉 絞りF5.6

8枚玉ってしみじみ良いです。
もっと早く買えば良かったかも。

穏やかソフトな開放は癖になります。
絞れば、濃厚シャープに。

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8枚玉 絞りF2.8

ポートレートにも風景にも活躍してます。
意外に「便利」なレンズであったと。

一方ズミルックスは、なかなか難しい。

L1004766.jpg
ズミルックス 絞り開放

夜の波止場。

霧にむせぶ感じになるかな、と思って
開放で撮ってみたけど。

なんか単に甘いだけみたいな(汗)
難しい・・・。

ズミルックス 絞り開放
L1004791.jpg

F5.6
L1004792.jpg

やっぱし、キリッとさせたくなっちゃう。
もやもやを生かすのは結構むずい。

少し絞ると劇的に画質が改善して
程よく柔らかさが残ります。凄く好きです。

F2に絞ったズミルックスは、まろやか世界一と
勝手に考えていました。

L1001055.jpg
ズミルックス 絞りF2

しかし、8枚玉の開放はそれ以上に良かった。
あくまで僕の持ってる個体の話ですけど。

古いレンズなので個体差はかなりあるらしいです。

F5.6まで絞っても、僕のズミルックスは
ところどころ甘い箇所がでます。

像面が均一じゃないんでしょうね。
別にそれでイヤになったりしませんけど。

これからも使い続けたい両レンズです。
でも最近は8枚玉ばっかし。

つくづく便利にヨワイ。困ったもんだ。


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コメント

No title

センセ、こんばんは~
じっくり拝見させていただきましたよ。
で、だっくの感想はというと・・・
100万円も出すほどのもんじゃないでしょ・・・バキッ!!☆/(x_x)
本来のレンズの性能を超えてプレミアで値がつり上がるのはどうかと思っちゃいます~。
まぁ、確かに開放でも見事な描写ですけど。
レンズの「味」って、結局のところ「使い手の好み」というか、オーナーの「所有満足感」というか(^^;)
もちろんどうにもならないクソレンズもありますけどね。

再発...

先生、大変ご無沙汰しておりました。
さて突然の“私ごと”で大変恐縮ですが...
寛解したと思っていた「M病」が再発してしまいました。
そこで対症療法として「デジタルM型ライカブック」および
チョートク氏の「LEICA,My Life」を処方したのですが
逆に副作用が非常に強く出てしまい、今現在、大変苦しんでおります。
一番の治療法は、全額自己負担でワクチン「Typ240」を
独国から入手することなのは分かってはいるのですが...
それはそれで、今度はこのワクチンの最大の副作用である
「レンズ沼」いや失礼、「レンズ病」を新たに発症はしないかと
未だMを持ってもいないのに日夜色々と考えております。
先生、何かよい治療法がございましたらご教授頂ければ幸いです。

No title

だっくさん

>100万円も出すほどのもんじゃないでしょ・・
あはは!その通りです!
しかしなんでこんな値段になってるんでしょうね??
コストダウンを図った後期型も軒並み高騰してますし。
期待して買うとびっくりすると思いますけどねえ。

No title

やぶさん

こんにちは。デジタルM型ライカブック、僕も買いました。
この本を買った時点で、もう・・・(笑)

typ240はいいカメラです。しみじみ。
特に液晶周りですね。これはM9とは全く別物です。
撮影直後から精細な画面で撮影結果が確認できます。大きく拡大すると
少しまたされますが。やっとデジカメらしいレスポンスになりました。
特筆すべきはライブビューです。
マニュアルでの露出がとても快適なんです。
国産ミラーレス機だとシャッター半押しでのライブビュー画面で決めた
露出が、実際には暗かったり明るかったり。
そういうのが無いんです。
見たまんま写ります。
ライブビューでびっちりフォーカスを合わせるのも、なかなか愉しい
作業ですね。余裕が無いときはレンジファインダーがやっぱり便利です。
なんか煽ってますが(爆)検討する価値は大いにありますね・・・。

妄想...

先生、こんばんは。
早々のご返信ありがとうございました。
ただ、“一言”だけ言わせて頂けるならば
先生のお言葉のその一つ、一つが
消えかかった炭を団扇で力強くパタパタと煽るような...
もっと言えば、Vf時にエピ1mgを静注するような...
要するに、今の私の心境は「Mが欲しくて我慢できません!」
そして、昨日までは「M-Eでもいいんじゃない♪」とか
「中古のM9でも十分いいよね♪」といった
どこか“逃げ”にも近い考えがあったのですが...
「やっぱり、買うならTyp240しかないのかっ!」
という非常に“危険な香り”を心の中に感じております。
そして、先生がズミルックス50mm開放で撮った被写界深度の浅い
被写体が奇妙に浮き上がって写る作例の数々を見ては
あ~、これがチョートク氏の著作の中で巨匠木村伊兵衛に
「まるで古井戸を覗き込むような存在感」といわしめた
ノクチF1.2に通じる写りなのかなあ~と独り勝手に妄想し
“開放番長”に憧れる自分がいるのでした。

追伸、
昨年、Mへの想いを絶ち切るために
「X-Pro1」というある種のゾロを処方してみたのですが
その優等生な写りに何か物足りなさを感じてしまいました。
きっと、私は心の何処かでよく出来た才色兼備の花嫁よりも
男を手玉に取るような“魔性の女”を求めているのかもしれませんね。
まあ、どちらにしても困ったことに金がかかるのが共通点ではありますが...

Re: 妄想...

やぶさん

こんばんは。非常に熱いコメントを頂きありがとうございます!

かなり焚き付けてしまったようで(笑)
申し訳ないことです・・・。

実はM9を使っていて一番困っていたのは、撮影直後に表示される画像があまりにも粗いことです。
暫く待つと、高画質な画像に切り替わるのです。これは撮影のたび、かなりのストレスでした。
ちゃんと撮れているかいつも不安なのです。(自宅でチェックするとちゃんと撮れていましたけど)
ある程度撮影をしたあと、ざっと画像を流し見る時、困ってしまいます。

ライカMに付いたライブビューを最初使った時は、かなりの脱力感がありました。
あーあ、ついに普通のカメラになっちゃったのね、という。ライカの魅力が雲散霧消していくような
気持ちでした。

しかし使うと、コレが本当に良く出来ていてたちまち夢中になりました。
特に、距離計の連動の問題で諦めていたレンズ群が使えるのは、本当に素晴らしいですね。
ライカRに関しては、純正のアダプタが出ていますし、マクロスイターなどのマクロレンズも
楽しめます。

レンズを色々つけて遊ぶカメラには、あまり機能がついていないほうがイイと個人的に思ってます。
補正も最小限で、素材を楽しめるのがいいかなあ、と。その点、ライカMは素朴でいいカメラです。

まだ煽るか(笑)という返信になってしまいましたが、幸い一時期の半年待ちの状況は改善され
ヨドバシでは2色とも在庫アリ。いつでも手に入れられますので、じっくり検討してみてください。
typ240の次を狙うというのもありですかねえ。もっともっと良くなりそうですし。普通のデジ一眼と
違って、まだまだ過渡期の商品という感じです。








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