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泉と言う名の便器

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特別展「マルセル・デュシャンと日本美術」での一コマ。
マルセル・デュシャンといえば便器…だね、

代表作「泉」は男性用の小便器。架空の人物、
R.Muttの署名がされただけの便器そのものです。
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展示された便器の中身はホコリが溜まっててバッチイ感じがリアル(爆)
オリジナルは行方不明でこれはレプリカ。

現在17個のレプリカがありまして、そのうち1台は
1999年にサザビーズのオークションで172万ドル(約2億)の値段がつきました。

そうなの、この便器ものすごく高いのよ。

普段は京都の国立美術館にあるこの便器。
輸送される時は専門の業者が、大事に大事に運ぶんだろうねえ。

考えるとバカバカしくおもろい。
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便器は重厚なライトアップがされ、巨大なガラスの壁で守られてました。ふははは。

「作品」が有名になったあと、この便器にホントにオシッコしてみせるやつとか、
ハンマーで叩いてぶっ壊すやつとかが出てきたわけ。便器を守らないと。

壊した犯人は「これも芸術行為だ。デュシャンならわかってくれるはずだ」と言ったとか。
個人的にコレはわかる気がする。

お堅い美術展にコレを出展するという行為が重要なんで、
それをみて観覧者が意味をあれこれ考えてほしいという意図だと思うんです。

それがいつの間にやら、他の美術品と同じく、大事に陳列されるようになっちゃった。
そうじゃないだろ、という。
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いつだったか、キース・へリングの壁画に車が突っ込んで、
所有者からとんでもない修復費を要求されてびっくりって話があった。

キース・へリングの作品は誰でも見たことあると思う。あのピコタンみたいなやつよ。
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ユニクロのTシャツにもなってる。
親しみやすくて、とても人気がある。僕も好きです。

んで、壁画の話に戻るんですけど、そもそも、壁の落書きで有名になったひとです。
自分の壁画の一部が事故でぶっ壊れても、笑って許してくれたと思うけどなあ。

壊された側は、安くないお金を払って、本人を招聘して描いてもらったもの。
修復にもお金がかかるから…という話だったと思うけどそれはそうです。

個人的には、色褪せたり一部破損してるのもアリじゃないかと無責任に考えてます。
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デュシャンの作品はオリジナルが失われてるものが結構あります。
便器もそうだし、引っ越しの時に間違って捨てちゃったとか雑過ぎる(汗)

当時はそんな扱いで、後から商品価値がついて来るんでしょう。
僕が1917年にタイムスリップしたら、真っ先に便器を探す(爆)

何しろ20004年に英国の美術家とキュレーター500人を対象とした調査で
ピカソやウオーホルの作品を押さえて便器が1位になってるんです。

インディペンデントとかガーディアンみたいな高級紙のWebにもちゃんと載ってます。
ピカソやマティスを押さえて小便器が戴冠みたいなナイスセンスの見出しも発見。
Pablo_Picasso,_1942,_Tête_de_taureau_(Bulls_Head),_Musée_Picasso,_Paris
これはピカソの雄牛の頭部という作品。
自転車のサドルとハンドルを組み合わせたもの。1942年に制作。

便器が出展されたのは1917年!むちゃ早い。
今みたいにユルイ社会じゃない。

文化勲章を陛下から渡される時に、バカ殿の恰好で「あいーん」をやるような蛮勇。

偉大な一発芸といいますか。その後は何をやっても、ここに戻ってきてしまう。
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僕はデュシャンの作品を見ても、まるっきりピンと来ないわけですが、
彼の「遺作」はぜひ見たいと思ってます。

詳しくはリンク先を見ていただくとして、これも一歩間違えると
秘宝館だからなあ…。

これに20年近く取り組んでて、完成は死の2年前。その時デュシャンは79歳ですよ!
1920年以降、極端な寡作となり、半世紀以上、絵を描いてないとされてたんです。

最後がコレってやっぱり凄いんだなこのヒト…。

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