2016/04/28
超拡大版テスト E-M1とGX8 激突す

遠浅の海岸で撮影をしてきました。
駐車場から、ここまでは結構な距離です。
重たい三脚と大砲レンズを担いでくるだけで
げっそりしそう。
こういう所では、マイクロフォーサーズの
独壇場という感じがしますよ。ホント。

GX8 M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
ISO200 F5.6 1/2000秒 +0.7EV
浜辺の撮影は、とにかく画質が出ません。
光の乱反射や立ち上る水蒸気とか条件悪過ぎ。
実力のないレンズは、ここでみんな爆死。
ある意味望遠レンズの「虎の穴」みたいなものです。
オリンパスの300㎜F4は、悪条件でも、実力を発揮。

かっちりと描写しております。
これはイイよね。
E-M1とGX8の両方持ってきたので撮り比べ。
カメラが小さいので大して荷物にもなりません。

等倍での比較ですけど、うーむ。どうでしょう。
実画像を見てる限りではGX8がより精細に感じます。
これは、超解像が効いてるんだと思う。

GX8 ISO200 F5 1/1600秒 -0.3EV
最短撮影距離での比較をしてみました。
ユリカモメが残していった羽。
これでノートリ。600㎜換算で1.5mまで
寄れる。強烈です。
MFで合わせるときには、E-M1のほうが
圧倒的にラクです。拡大率が14倍まで上げられる。
GX8は6倍まで。正直、、6倍だとぎりぎりまで
ピンを追い込むことは困難です。
等倍での比較。クリックで拡大。

ほとんど変わらないですね。
両方ともいい。
実画像ではGX8がより精細に見える。
くっきりはっきりエッジがきらり。
かといって、シャープネスが効きすぎて
画面全体がガサつくこともない。
僕がパナの「超解像」を愛してやまない所以です。

E-M1 ISO1600 F4 1/1600秒 -0.7EV
高感度域ではどうか。
と言っても、MFTはISO800が限界。
暗がりのアトリ。ISO1600でもブレブレ。
でも、これ以上、ISO上げたくないのね。
クリックで拡大

これも差がないように感じます。
高感度域では、超解像はあまり効かないのかも。
ただ、同じ露出でもE-M1のほうが明るく写る傾向があります。
暗部の処理に差が出るのです。
サンプルを示します。

E-M1 M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO
ISO800 F3.2 1/40秒 -0.7EV
ISO800 クリックで拡大

ISO1600 クリックで拡大

GX8は滑らかさを優先。E-M1は
少しざらつくけど、ディテールの再現重視。
やっぱりここでも暗部が持ち上がる。
そういう傾向があります。
それにしてもGX8とオリンパのPROレンズの
組み合わせは使いにくいねえ。
MFの拡大も物足りないし、手ぶれ補正も
あんまり効いてる感じがない。
純正レンズだとまた違うのかね。
さて、いよいよ本題のAF。
これのために一体何回シャッターを押したことか。

止まりものをしっかり撮るには、MF併用が
一番です。それは間違いない。
しかし、とっさの場合はそんな余裕は
ありません。チャンスは一瞬ということも。
こういう時にも、きちんと撮れてて欲しい。
そんなわけで、ひたすら翡翠の模型を
片手に、いろんなシーンで撮り比べ。
これのせいで、ブログの更新が止まってたのです。

まず、困ってしまうのは、両方ともカワセミを
AFの枠内にいれても、後方に合わせようとします。
オリンパスは、AFのエリアを極小にしてもダメ。
下の切り株に合わせて、やっとピントが前に来る。
C-AFは翡翠模型にさっぱり合いません。
合焦率17/76とか涙モノです。
S-AF、スモールターゲットでほぼハズレなしに
なりました。もちろん最初に切り株を捉えないといけませんが。

GX8も後ろに抜ける傾向は一緒。
でも、設定でかなり回避できます。
AFエリアの大きさや形状をカスタマイズ
出来るので、色々工夫できる。面白い。
これなら、大事なイベントでも使えそうと
考えて、子供の入学式に持っていきました。
受付とかで、慌ただしいなか、入学式の看板前に
坊主を立たせてパシャパシャ連写。
あとで見てみたら、全部後方にピン抜け。
お前もかよ!
なんだってこう信用できないんだろう。
中央一点で、体にピントを合わせてるんだぜ?
マジにフツフツと怒りがわいてきます。
2ちゃんねる風に言えば
「ガンジーでも助走つけて殴るレベル」です。
いやほんと。

やれやれ、E-M1に戻るか。
E-M1に持ちかえて、同じく中央一点にしました。
すると、顔認識の枠がチラチラ出現。んん?
画面端っこの人物にも、枠が出てくる。
あろうことか、それに合わせようとしてる!
アホかお前は
中央だけ見る設定じゃないのかよ!
あとで、気づいたんですが、顔認識は優先度が
一番高いみたい。中央一点の設定でもおかまいなし。
しかもONにしてると顔が最適な露出になるように、
目まぐるしく明るさが変わるの。
上手にやってくれればいいけど、明るすぎたり
暗すぎたりするわけ。すげえイライラします。
「ね、便利でしょ。全部僕がやってあげるよ」
お節介な妖精でも入っているみたいな。
しかも撮影がヘタクソの(笑)
もうね、制御が未熟すぎるわけよ。
悲しくなるくらいに。
撮れた映像の精細さをみると、つくづく
惜しいとおもう。レンズは超一流なのにね。

文句ばっかりで申し訳ない。
とはいえこの使いにくさは何とかならんか。
E-M1で撮ってるとき、どうしても
思い通りにならなくて
「AFオフ、露出マニュアル」にすることが
時々あるんです。
妙な便利機能の自己主張が強すぎるんだと
思うんです。しかも各機能の連携が弱い。
GX8はそれに比べるとずっと手堅い。
普通に使える。
でも、大事なシーンでは使いたくない。
GX8もE-M1も。
ちゃんとピン来てるかな?なんて考えながら
撮影するのは精神衛生上よろしくないものね。
機動性を生かす方向で使うことにしましょう・・・。