2016/02/29
M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO レビュー まずは使ってみる

E-M1 ISO200 F4 1/1600秒 -0.3EV
クリックで3200x2132
待望の超望遠レンズがついにデビュー。
M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO。

既に超広角、標準のPROレンズが発売されて
おり、このレンズでシステムが一応完成する。
オリンパスがミラーレスに大きく舵を切ったのが
2009年。初号機のPENデジタルがデビュー。
優れたレンズ群と熱心なファンを持つE-システムを
放棄、新たなシステムの構築・・・大変だったと思う。
ラインアップの完成に7年かかったわけだが、
軽量かつ高品質なレンズが揃った。素晴らしいことである。

箱はほかのPROレンズと同じく開けにくい。
乱暴に開けようとすると、外箱が破れる。。
外箱の肉がものすごく薄いわけよ。今回も
前回も破れた。どうにかならないものか。
定価37万円のレンズなのにケースは巾着袋。
犯罪的に安っぽい。個人的にこれはありえないと思う。

大きさはニコンの旧型サンヨンに似る。
フィルタ径77㎜、伸縮式のフードである点も同じ。
価格はぶっちぎりにオリンパスが高い。
手ぶれ補正もついてるし、10群17枚と構造も複雑。
M.Zuikoレンズ群の頂点で換算600㎜と考えると仕方ない?

今のところ、フィルタはつけていない。
なんか前玉がえらい張り出している。干渉しそうで怖い。
いつまでも眺めていても仕方がない。
さっそくフィールドに持ちんだ。

ISO200 F4 1/5000秒 -0.3EV
最初の感想は「ピントが合わない」
ちなみにC-AFの話ね。
飛んでいる鳥はおろか、飛行機にも合わない。
E-P1の頃のふらふらAFの再現である。
合焦したかと思うと、すぐデフォーカスして
戻ってこない。悪夢再びである。

ISO200 F4 1/3200秒 -0.7EV
どうも変だなと思い、よく見るとボディの
ファームアップをした後で、設定がデフォルトに戻ってた。
でもデフォルトはメーカーの推奨設定なわけで
これでピンがこないのはどういうわけだ?
「グループターゲット」「連写時手ぶれ補正:オン」
「レリーズ優先:オフ」「AFロックオン:強」
とり会えずお馴染みの設定にして、いろいろ
試してみることにした。

ISO200 F4 1/2000秒
アメリカヒドリを発見。交雑個体らしく
緑色が少ない。
撮影は全て手持ちで行っている。
換算600㎜だがレンズは軽いし手ぶれ補正が
強烈に効く。
レンズ側とボディ側、両方の手ぶれ補正
機能を同時に動かして協調させる。
普通はどちらか一方なのだが、両方の
効果で6段!の補正力を発揮する。
実際にシャッターを半押しするとピターと
揺れが止まる。感動的ですらある。

ISO200 F4 1/250秒
早朝、車の中から、港にいたカワセミを
見つけて撮影。
システムが軽く小さいので助手席に置いて
おき、すぐ構えることができる。
500㎜F4だとこうはいかない。取り回しが大変だし
レンズを窓から突き出した時点で逃げられてしまう。
しかし!ここでまたしてもAFの問題。
家に帰って確認したらほとんどが甘ピンなのである。

ISO200 F4 1/1600秒 -0.7EV
特にこういうメインの被写体が小さい場合が危険だ。
ファインダではきちんと合焦しているようにみえる
のだが、実はあっていないというのがよくある。
これは以前からあった悪癖である。75-300ズームを
使っているときは特に頻繁に起きた。
きちんと合焦していると凄まじいキレのレンズだが
MFで追い込んでおかないと眠い画像を連発してしまう。

ISO500 F4 1/1600秒 +0.3EV
そういうわけで、このレンズに対する第一印象は
良いものではない。
というかオリンパスのシステムに失望したのだ。
この期に及んで先祖返りするなんてあんまりだ。
期待が大きかっただけにかなり凹んだ。
いっそ全部売り払ってしまおうかとまで思いつめた。
しかし一晩寝たら、再びオリンパス愛が復活(笑)
さらに使い込んでみることにした。
すると少し方向性が見えてきたのである。
次回に続く。