2020/08/26

フジノンレンズ唯一の大砲。
それがXF200mmF2 R LM OIS WR。
単体だと、35㎜換算で300㎜F2。
同梱(!)のテレコンを装着することで420㎜F2.8になります。
いやあ、カッコいいレンズですねえ。
単なる筒の部分がほとんどなくて、複雑な曲線で構成。
コンパクトながら重量は2.2㎏と結構ずっしり来ます。

三脚座やピントリングなどの出来栄えも
全く手抜きなし。
唯一困ったのは絞りリング。
他のフジノンと同じく、スカスカの手ごたえで
簡単にズレてしまう。安いのも高いのもユルユルなのかフジノン。
ここまで統一されると、感心したく…ならない。
やっぱりヘンだよなあ。

レンズケースは、非常に実用的な仕上がり。
ボディを装着した状態で収納が可能です。
前玉は105㎜。

ふつうこれだけ前玉がデカいとレンズキャップは
ナイロンか合皮の帽子になるのが普通。
ここでもフジは独自性発揮。
樹脂製の特大レンズキャップです。
…失くしたらどうなるのコレ。
受注生産ですか(汗)

色々驚かされつつも、まずはフィールド投入。
真夏の浜離宮恩賜庭園にGO!
キバナコスモスの蜜に誘われ色んな蝶がやってきます。
ISO500 F2 1/4000s むうう・・・このまろやかなボケはどうだ。
思わず海原雄山調になってしまいましたがコイツはスゴイ。
ドリーミーな画面とでもいうのでしょうか。
うすく水に溶いた水彩絵の具を垂らしたみたいだ。
ISO800 F2 1/2000s 僕は普段ボケについてはあまりこだわりません。
そんなに経験がないし、どういうのが良いのかわからないので。
しかしこのレンズを使っていると、思わず笑みが
こぼれてきます。画面から色が溢れてくるといいますか。
「主観的幸福感は開放F値が明るいほど高い」
という法則をいまさらながら発見…。
いやはや参りましたね。

飛翔を捉えようと頑張ったけど全然ダメ。
α9だと、適当に押しても「写ってしまう」わけですが。
X-T4も決して鈍足というわけではないです。
そもそも蝶の動きについて行けるカメラ自体がほとんどない。
ISO400 F2 1/80s 猛暑を避けて富士山麓へ。
いきなりオオルリ若と遭遇。
気温は25℃を超えてますが、湿気が少ない。
とても快適です。
しかし地元の方に聞くと、ここ数年は
冷房を使うことも増えてきたとのこと…。
テレコンバーター XF1.4X F2 TC WR ISO800 F2.8 1/320s -1EV テレコンを付けて420㎜相当。
明るさはF2.8。
機材もコンパクトになるし、適度に深度も稼げる。
APS-Cならではですね。しかしボケが綺麗だなあ…。
テレコンバーター XF1.4X F2 TC WR ISO400 F2.8 1/640s ぴょこぴょこホバリングするシジュウカラの幼鳥。
覚えたてで面白いんだろうねえ。意味もなく、色んなところでやってました。
ここはとても暗くてSSがなかなか上がらない。
テレコンつけなきゃ良かったかなあ。

1年ぶりで、大洞の水場にやってきました。
F2.8 ISO500で1/30秒を切ってしまう。
こんなに暗かったっけ(汗)
テレコンバーター XF1.4X F2 TC WR ISO500 F2.8 1/60s -1.7EV ライムグリーンの鉢巻きをしたレンズフードは
大変目立ちます。緑ってなかなかいないでしょ?
このレンズのオーナーにとっては大きな誇りでありましょう。
しかし、隣で撮っていた女性バーダーも「緑」だった。
フジじゃなくてキヤノンのDOレンズ400㎜と1Dx。
世の中広いなあ…色んなヒトがいますね。
テレコンバーター XF1.4X F2 TC WR ISO1600 F2.8 1/85s -1EV キビタキにも会えて大満足。
前ボケが欲しくて、わざとこんな角度でも撮ってみたり。
テレコンバーター XF1.4X F2 TC WR ISO200 F2.8 1/56s -0.3EV さて、本業のハイスピード動画。
今回は気合い入れてつくりましたよ。
良いレンズだとモチベーションも上がります。
ううむ、これは僕が撮影した中でも
最も見栄えのいい動画かもしれませんね。
ごわごわとしたノイズが感じられず解像感が
あります。かなり暗いシーンの撮影が多かったんですが、F2.0恐るべし。
さて、最後に XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR
との比較。フジの望遠は事実上これ一択の状況。
実はXF100-400は恐るべき画質のレンズで
最初にファインダを覗いたときから、
「これって単焦点か?」
みたいな驚きがあったんですよね。

例によってカワセミ模型登場。
・200㎜F2にテレコンつけて280㎜。(換算420)
・XF100-400㎜の280㎜付近
これで比較してみます。

200㎜F2+テレコンは絞ってもあまり画質に変化が
見られませんので、開放としています。
どうでしょう?ほとんど画質に差は無いように思います。
やはりXF100-400はすごいレンズなんです。
しかし解像力だけではXF200mmF2 R LM OIS WRの魅力は語れません。
ボケに無頓着な僕でもゾクゾク来るくらいの表現力。
コンパクトな筐体に、高速なAF。強力な手振れ機構。
そして何よりライムグリーンのレンズフード(笑)
これはたまらないよね…。