2012/10/04
おじいさんの古時計・・・じゃなくてライカ
ライカDⅢとファットエルマーを手に入れました。
うんと昔のカメラに憧れて、いろいろ調べてましたが
どうも要領を得ない。やっぱり触らないと。
ライカ親方こと美銀座さんに、鉄板の機種を教わりました。
Ⅲfのレッドダイアル。タマ数は豊富にあります。
見て回って手にとって・・・どれも魅力的。ピカピカの奴が手頃な値段であちこちに。
どれにしようか・・・考えているうちに目が回ってきました。
そうしたらコレが。

ブラックペイントに、ニッケルの赤い輝き。
一瞬で、ズドーンと。
しかし、初心者がこういうのでいいのかしらん。
親方のススメに従うのが一番間違いがないはずなんだけど。
さわってみると、じんわりイイ手ごたえなんすよ。
コンパクトだけどしっかりしてて。
気になるのはライカの文字がにじんでること。

これが気になってさ・・・やっぱしこのロゴは大事にしたい。
あとで知ったのですが、この文字は象嵌(ぞうがん)という技法を用いているんだそうで。
文字を彫ったミゾに、金や銀をかなづちで打ち込んで、焼入れ、研磨。
大変な手間がかかっているようです。
経年変化で、にじんでるわけですが、後で再塗装した個体にはこのにじみがない。
いわば、象嵌のにじみはオリジナルペイントの証し!
そうと分かると、このニジミも急にありがたいものに見える。
・・・でもにじみの無い方がもっと素敵だったなあ(汗)

ボディは1933年製でした。僕の父より1歳年下です。
同じような年代のレンズをさがしてみました。初代エルマー90mm。
このレンズは1932年製、つまり昭和7年ですね。
父と同い年のレンズを見つけてなんとなく嬉しい気持ち。縁を感じるといいますか。
鏡筒が太いので「Fat Elmar」
体型といい、クタビレ具合といい父にそっくりだ・・・。
このレンズはオーストリアの業者に送ってもらいました。

ウイーンからドイツのケルンへ。ケルンからインドのムンバイ、そして中国深圳。
地球を半周してやってきた!(世界地図でみたらほぼ一直線なんだね)
こうしてみると荷物が遊んでる状態はほとんどないの。
ちょっと前まで、海外通販って1ヶ月待ちとか当たり前だったのに。
はるばるウイーンからやってきたレンズをM9で試してみました。

M9 "FAT" Elmar 9cm f4
ISO640 F4 1/30秒
80歳のレンズですけど頑張りますなあ。開放なんだけどね~。
これは現代のレンズに負けない画質だと思います。
F8まで絞るとカリカリ。
ボディについてたニッケルエルマー5cmで撮影。開放。

M9 Elmar 5cm f3.5
ISO640 F3.5 1/30秒
このレンズもいいよね。なんかオールドレンズとはいいながら
開放から結構良いのはどういうわけだ。レタッチはしてないですよ?
ファットエルマーのシリアルナンバーを見てたら、
1932年に生産された内の第1号機だということが判明しました。
息子が大きくなったら、お祖父さんの形見として渡してあげよう。
父はこのレンズのこと一切知りませんけどね。まあいいじゃないかと。