2015/07/16
大三元 最後の一枚
オリンパスがミラーレスに移行したのが2009年。今年、F2.8通しのズームレンズが揃いました。
6年経って、ようやく「大三元」の完成であります。
M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8

このレンズを買うにあたってはかなり悩みました。
というのも9-18mmに未だぞっこんの状態。
軽いし、良く写るし、逆光無双。
はたしてリプレースする意味あるのかなあって。
Olympus M.Zuiko Digital ED 9-18mm f/4.0-5.6

でも、白白白、発発発と手元に揃ってたら
中が気になるでしょう?それとは違うか・・・。
買って、最初にオモシロいと思ったのはキャップです。
ツルンとした樹脂製だとおもって触ると、アレ?って。

ものすごく浅い溝が彫ってあるの。外からみても
絶対分からない。触ってやっとわかる。
高級腕時計のギョーシェ彫りより浅いんじゃないか。
すごく凝ってますよ。これ。

で、ミゾの効果としては、いったん汚れがつくと
なかなか取れない(爆)レコード盤みたいな。
静電気と戦いつつ、レコードをクリーニングしてた
のを思い出しました。
それにしても、なんでこんなメンドクサイ加工を
しているのか。見ても分からないのに。
まあでもこういう妙なコダワリは、Olympusっぽくて
いいじゃないですか。

ISO200 F3.2 1/80sec -0.3EV
買った当日に、いい夕焼けに出会いました。
早速撮影。
でも、夕焼けと超広角っていうのは案外
相性が良くない。標準ズームの方が使いやすいです。

ISO400 F11 1/1250sec +0.3EV
広い空をみるとHDRしたくなります。
一眼レフだとあんまりやる気起きないけど。不思議。
超広角の利点は、室内撮りにある気がします。
後ろに下がれないことってあるじゃないですか。

ISO400 F2.8 1/125sec
日本橋三越の吹き抜け。
この場所からの撮影がすきなんです。
ここで、9-18mmとの画角比較。

赤枠の部分が、9-18mmの撮影範囲。
超広角域の2mmはコレだけ効くわけです。
でもねえ、較べない限りあんましわかんない。
自宅のTVと同じで買う時以外、比較しないもん。
いったん使い始めたら、もっと広ければなあと
思うことってあんまり無いと思うよ。
これは9-18で撮りました。

ISO400 F5.6 1/20sec
いかにも超広角の絵。7-14PROで撮れば
もっと広く写るけど、だからと言って・・・うーむ。
さて、ここで画質のチェック。
M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 の
中心部画質の比較。クリックで拡大。

ほとんど変化が無い。優秀です。
周辺部はどうか。クリックで拡大。

1段絞れば十分。立派なもんです。
僕は周辺部を気にしないので開放でいいや。
ちなみに9-18mmの周辺部も。

傾向は同じ。1段絞ればシャッキリします。
中心部は開放からシャープでした。
ウルトラワイドヘリアー12mmの異常な
使いにくさを考えると、別世界ですな。
さて、超広角レンズの泣き所といえば
逆光であります。
前玉が張り出しているんで、仕方ないわけ
ですが、「PRO」と銘打ってあるわけだし。
まずは9-18で撮ってみる。

ISO800 F4 1/4sec
いかにもゴーストが出そうな状況。
しかし、逆光無双の9-18mmはびくともしません。
同じ位置から7-14PROで撮るとこうなる。

ISO800 F2.8 1/8sec
画面左上部に半円状のゴースト。
中央部に鎖のように連なるものもあり。
やっぱしそれなりに出ちゃいますね。
前玉が突出したレンズの宿命で、しょうがないです。
このまま、カメラをパンしていくと・・・。

ISO800 F2.8 1/6sec
真逆光より、光源が画面端にあるときが
一番注意が必要です。これもこの手のレンズ共通。
それでもパナの7-14mmやタムロンの15-30mmよりは、
ずっと抑えられている印象です。
PROレンズが9-18より優れている点は、ワーキング
ディスタンスが極端に短いこと。
なんと7.5cmまで寄れる。F2.8でもあるし
ボケも楽しめます。

ISO400 F2.8 1/2000sec
花鳥園の鳥にがぶり寄り!

ISO400 F2.8 1/1250sec +0.3EV
中央部を拡大すると、ビシーッと解像してて
さすがPROレンズだけあるわいと。
9-18はレンズ先端から15cmまで。
PROレンズの倍ですね。
最短撮影距離から撮るとこんな感じ。

ISO800 F5.6 1/160sec
十分でかい(汗)マクロ魚眼的に
使っている方も多いみたい。
PROレンズの方がグッと寄れるんだけど
撮れるかどうかはまた別なんです。
相手が逃げちゃえばどうにもならないし。

ISO800 F2.8 1/25sec
というわけで色々撮り較べましたが
9-18mmの有用性がやっぱし際立ちます。
何しろ133gの軽量レンズだからね。
バッグに入れても全く負担にならないし。
PROレンズが三本揃った感想は・・・うーん。
どうなんでしょうね。
白と発を3枚ずつさらして場の緊張が
高まるなか
「ツモ!」
息を飲むほかの面子。
さらした手牌をみると・・・中が2枚。
あがれない役満よりあがれる満貫。
もういいですか。麻雀の話は。
つまり、最後の一本は9-18でもイイかなって。
無理にF2.8通しにしなくても。
そんな気分でいます。