2020/12/22

今回はGクラスの純正リアモニターについてのおはなし。
33万円もする高額オプション・・・だけど結論から言うと「
地雷」です。
ネットには、業者による後付けモニターの情報は多々あれど
純正リアモニターについてはサッパリ…。
ネットの掲示板に純正ってどう?と相談してる方がいましたが
「Gクラス買うんだからケチケチせずドーンと行け」
「気になるオプションは全部つけとけ」
とか超テキトーなレスのみ。こいつら絶対持ってないよ!
というわけで、完全自腹のレビューです。

天吊り型モニタ(フリップダウンモニタ) Carozzeria製であります。
事前に集めた情報では、取り付け位置が顔に近すぎて、首が痛くなるという話だったのです。
実際は、そういうことはなく、ごく自然に視聴できます。
「取り付け位置、モニタ本体とも最近変更になって使い勝手は向上しています」
(担当セールス氏)
しかし使い始めるとこれが色々問題アリで…。
ディスクが入れにくい
後席モニターはDVDプレーヤとのセット。
DVDプレーヤー本体は運転席シート下にある。

体の硬いヒトは、ディスク入れ替え自体が困難かも(汗)
モニターはタッチパネルではありません。安っぽいプラリモコンで操作。
手ごたえがない上に、操作音もしないので、動いてるのかどうかわからない。
気分はダダ下がり…。

納車時に渡されたリモコン。何故か4個もある。
2つはモニタ用、後の2つはDVD操作用。アホの極み…。
質の低いインストレーション
ディスクを入れても、そのままでは音がでません。
手っ取り早く音を聴きたければヘッドホンになります。
ヘッドホンジャックはどこかな?と思ってみるとコンソールボックスの下に。


このインストレーションは酷い(汗)
大事なクルマを傷物にされた気分です。
なんで、ど真ん中につけるかね…ちなみに取り付け位置は全ディーラー共通。
この違和感。忍者が竹筒から呼吸でもしてるんですか?というね。
せめてつや消し黒の平坦なジャックにするべきですよコレ。
ためしに手持ちのイヤホンを差し込んでみると小さな音しか出ない。
音量を最大にしてもダメ。

音が小さいんですけど…と相談すると
「ボリュームの調節ができるような高級イヤホン」
じゃないとダメなんだそうです。
要するに元の出力レベルが低いってことでしょう。
「高級」かどうかはともかく手持ちのワイヤレスヘッドホン(WI-1000X)には
ボリュームコントロールがついてます。
毎回ピンジャックを抜き差しするのもアレだし、これを何とか使いたい。
どうにかなりませんか、とディーラーに相談したところ
Bluetoothトランスミッタの装着を薦められました。

ベンツマークがついてますが、中身はサンワサプライの製品です。
とても小さな製品で、コンソールボックスの壁に貼りつけられます。
この製品があれば、複雑な操作なしにマッチングしてくれるらしい。
恐る恐るやってみると…おおつながったぜ!電源オフからの復帰も早いぜ!
でも、音はまだまだ小さいぜ…最大ボリュームでもちょっと物足りないぞ。
こりゃ間にアンプをかませないとダメだな。
こんなの買わなきゃ良かったという気になって来たぜ…。
TV以外は、前とうしろで断絶状態になる
前後ともTVが視聴できます。別々のチャンネルでもOK。
前席は車内のスピーカー。後席はヘッドホン。
同じチャンネルを見るなら、車載スピーカーからの音を聴けばいい。
全員で同じコンテンツをヘッドホンなしで楽しむ方法はこれだけ。TVオンリーです。

DVDプレイヤーは前席のモニタとはつながっていません。
後席だけのお楽しみ、ということになります。
何とかならないのかと思うわけですが、これは仕様なのでどうにもならないそうです。
普通は、DVD入れたらめんどくさい操作なしで、スピーカーから
音が出ると思うでしょ。そうじゃないわけよ。
前席のシステムでBluetoothの信号をキャッチして
それを車載スピーカーから鳴らすという手順を踏む必要がある。
操作自体はメディアソースから「MBplayer」を選ぶだけなので
慣れればすぐ音は出せるようになるでしょう。
ただし、前席はDVDの映像なし。音だけになる。
ドライバーはともかく助手席のひとはストレスがたまりそうです。
以上のように30万円もするオプションとしては使い勝手が悪すぎます。
それとイヤホンジャック。マジにこれはヤバい。
ジャックは一つしかないし、ボリュームは小さい。そしてあまりにも安っぽい仕上げ。
商品性に重大な瑕疵があるといっても大げさではないでしょう。
メリットは「純正」であることから改造扱いにならず、
ディーラーで面倒みてくれるという点に集約されるでしょう。
これだけ問題のあるシステムにも関わらず、悪評が聴こえてこないのも不思議な話。
Gクラスに純正モニタつけてるヒトはほとんどいないってことなんだろうなあ。

バックミラーからの眺め。
モニターを開くと、ただでさえよくない後方視界はさらに悪くなります。
ボディ各所に仕込んであるカメラが優秀なので、あまり問題にはなりませんが。
7色から選べるLEDルームライト…要らねえ。

結局、買ったはいいもののあまりの使いにくさに置物状態となっております。
そういうわけで、純正リアモニターの評価は、「買うべきではない」
ということになります。
アンパンマンとか、ドラえもん、などの音声を聞かされつつも
「家族が喜ぶなら」
と運転に集中できる辛抱強いマイホームパパにだけお勧めします。
前席の視聴環境についても見ておこう
コンソールボックスを開けると、SDカードとUSB-A端子x2が見えます。

ここに携帯や音楽プレーヤをつなぐわけですな。
セールス氏からは
「ipodは大丈夫だけど、Walkmanは相性が悪いことがある」
といわれました。実際にやってみると、どっちもOKだった。
そもそも携帯プレーヤである必要さえない。。
SDカードでもポータブルSSDでもファイルが入っていれば再生できます。
最近のクルマはあたまイイ。手持ちのストレージに
ファイルをがんがんぶち込めばよいのです。
USBにつなげばシステムが読み込みに行きます。わざわざipod買う必要はないです。
曲飛ばしや検索は、ハンドル、タッチパッド、ダイアルのいずれからも可能。
3種類のアクセスが用意されているのはなかなかすごいっすね。
画質は精細でなかなか満足度は高いです。
後席でもおなじクオリティの映像が共有できればねえ…。